こんにちは、私達ダモンテ商会は長期のインターンシップ制度を導入しており、一緒に働く仲間を募集しています。以下、その概要をご説明しますのでもしも興味を持ったら連絡をください。お待ちしております。

大枠

このインターンシップ制度は、瀬戸内の離島男木島の古民家に住みこんで小さな大自然の中で私達夫婦と一緒に日々を過ごして働くというものです。従事する仕事の内容は多岐にわたります。金銭的な報酬は多くはありませんが、生活にまつわるお金の多くは私達が負担しますので、その点は心配ご無用です。期間は短くて1ヶ月間、長くて1年間がおおよその目安です。

背景説明

私達は瀬戸内海の小さな島である男木島でベーカリーカフェを営んでいる夫婦です。できる限りローカルの素材を使って手作りで美味しいものを作ることをライフワークにしていて、趣味と仕事が完全に一致している感じです。美味しいものを生み出すためのプロセスをとても重要視しており、さらに言うと環境に配慮すること、美味しさに妥協しないこと、食を根本から楽しむこと、自然が生み出す素材と人とを結びつけることを大切にして日々の仕事に取り組んでいます。

どんな仕事をしているかというと、外仕事と内仕事に大きく分けることができます。

主に夫が担当している外仕事は美味しい素材をお店まで持ち帰るのが仕事です。そこには狩猟、養鶏、ヤギ飼養、大小様々な畑の世話、島民たちとのコミュニケーションが含まれています。出発して5分で大根をもらってタスクが完了することもありますし、土作りをして種を撒いて水をやって収穫してという具合で1つのタスクに半年ほどかけるようなことも多々あります。

妻が中心となる内仕事では、基本的に様々なルートで仕入れた素材を加工してお客さんに提供します。季節のものやローカルのものを使ったレシピを考案するところから始まり、試作や工夫を重ねることも多く、パッケージデザインもいちから考えますし、単に販売して終わりという簡単な仕事ではありません。美味しいものの追求はもちろんのこと、お客さんとのコミュニケーションもとても大切にしています。なんせ通販のお客さんには毎回手書きの手紙を添えているぐらいですし。

この他にもお店の仕事には直接の関わりはないものの、手芸や大工仕事や育児などもあって楽しいながらも多忙な日々を過ごしております。そこで誰かのヘルプを得ることでそれらの活動の質を向上したいと考えるようになりました。また私達とのやり取りやここでの暮らしを通じてその方にも様々な刺激を与えられればいいなと思っています。お互いの知識や経験や学びを持ち寄って関わるみんながより成長していければ最高です。

私達はもともとは独学の素人ですので、来ていただく方にも特別な技能は要求しません(料理を作る機会が多いのは当然の前提で特別な技能だとは考えません)。必要な技能はその都度教えることができます。しかし美味しいものをつくることへの情熱自体は教えることができません。そのような情熱をもっていて、そのことに深く関わりたいと望んでいる人にはうってつけだと思います。密なコミュニケーションを土台として、知識や技術の共有を積極的におこない、お互いが気持ちよく楽しく仕事に打ち込めればと思います。

概要

場所  香川県高松市男木町(高松港からフェリーで40分。2時間おき)
住居  島内の空き家をこちらで手配します。家賃/光熱費不要。
開始時期  応相談
期間
長期コース:冬〜2022年11月まで(その後は応相談)
中期コース:2022年3,4月〜11月まで(その後は応相談)
短期コース:2022年4-5月/2022年8月-9月/2022年9月末-11月初頭
(短期コースは瀬戸内国際芸術祭の日程に準じたスケジュールとなります)

選考方法

長期・中期コースの一次選考および短期コースの選考はメールで行います(必要に応じてzoomでのお話の機会ももちたいと思います)。まずinfo@damonte.coへメールをください。

メールには、「希望するコース(いつから来られるか)」「志望動機」「今までどのような仕事に取り組んできたか」「ここでどのような仕事に取り組みたいか」を氏名と合わせて書いてください。24時間以内に返信しますので、もし返信がない場合は迷惑メールフォルダをご確認ください。匿名のメールや他薦の連絡はご遠慮ください。応募の前に確認したいこと知りたいことがある場合にも簡単な自己紹介とともにこの制度になぜ興味を持たれたのかを教えて下さい。

必要に応じてメールでやり取りしたあと、選考通過の合否をお伝えします。その後、長期・中期コースをご希望の方は一度男木島まで来ていただいて、3〜5日程度一緒に過ごしたうえで最終的に決めたいと思います。滞在時の負担は心配ご無用です。交通費のご負担はお願いします。

募集人数は各コースとも若干名です。とくに時限の締め切りは設けていませんが、狭い枠ですので良いめぐりあいがあればその時点で締め切らせていただきます。我こそはと思われる方は早めにアクションを起こしていただけると嬉しいです。

ダモンテ家のメンバー

妻:ゆうこ(主な担当:製菓、店舗運営、内仕事全般) 
夫:かいしょう(主な担当:製パン、Mac仕事、外仕事全般)
長男(3歳):なぎ
次男(0歳):たまき

やってほしいこと

私達のすべての活動の補助をお願いしたいです。とくに調理や製菓、農業や畜産の経験者は優遇します。密なコミュニケーションが必要となりますし、私達を支えてくれているコミュニティの一員である他の島民ともどんどん関係を作って欲しいと思います。また単調と思える仕事も多くあります、例えば収穫した小麦の選別です。パンを焼くとき挽きたての全粒粉を使うための最初のステップは、バットに広げた粒の小麦たちの中から混ざっているであろう小石や植物を取り除くことです。それが30分で終わることもあればひたすらに続くこともあります。そんな時私達は互いに楽しいおしゃべりをしながら、でも手と目は小麦に集中してその作業をしています。

私達は遊び心は大事にしつつもプロとしてお店の運営をやっています。ここで働く人もそれに見合った活躍を期待していますし、私達に刺激をあたえてくれるような人に来てほしいと思っています。相互にフィードバックを与えあえる関係性を築ける方であってほしいです。

仕事内容は細かく書くとキリがありませんが、具体的には、商品の販売、接客、調理、まかない作り、子供と遊ぶ、写真/動画撮影、小麦や野菜の世話、草刈り、鶏の餌やり、ヤギの世話、冬の薪づくり、空き家の改修や掃除など色々とあります。とくに大変な仕事や危険な作業は夫が担当しますので、そのような仕事を押し付けることはありません。とはいえ手抜きをしてラクをすることは私達の価値観とはそぐわないので、ぬるい環境ではないとは思います。

このインターンシップが面白いと思う点

私達の活動の幅広さは、そのまま経験を積むことのできるフィールドの広さを意味します。お菓子屋さんでアルバイトを長期間してもお菓子を作るのは上手になるでしょうが、そのお菓子を生む小麦や卵がどうやって作られているかまで考えを巡らせることはあまりないように思います。ここでなら、食をもっと遡って捉えることができます。豆腐1丁、ケーキ1ホールをイチから作ることがどれほどクリエイティブな営みかご存知でしょうか(ちなみに豆腐は大豆をつくるための畑の土作りからスタートです)。それこそが私達にとって最高のエンターテイメントなのです。こんな料理を作ってみたいからという理由で、まずその料理に使う野菜の種をまくことから始めるなんて素敵だと思いません?

さらに必ずも食だけの分野ではなく、ここには暮らしにまつわるありとあらゆる手触りがあります。大工仕事に汗を流すこともあるでしょうし、夏には子供と海に遊びに行くこともあるでしょう。おばあちゃんとお茶を飲んで日が暮れることもあれば、ただよう空気の変化で季節のめぐりを感じることもあるはずです。お金になることもならないことも、楽しさと遊び心を大切に全力で取り組みます。そうやって美味しいものに囲まれて暮らしていくことでこれからの人生を考えるうえでのヒントを一緒に探していければと思います。

大切にしている価値観

「問いと学び」
学びの姿勢を私達はとても大切にしています。それは好奇心、積極性、向上心、敬意、謙虚さの源のひとつだと考えているからです。問いをもって仕事や暮らしに取り組むことでより深いレベルでのアウトプットが可能になります。なんでもいいのですが、パンづくりを例に出すと、「私に作れる最高のパンとはどのようなものか」という問いを立てることで、小麦粉の選定、酵母の調整、オーブンの温度など数多くの変数が現出し、そのそれぞれにさらに下位の問いが生まれることになるわけです。「最高の小麦粉をつくるために私は何ができるか」などなど。ここまででなくとも、自分の心に去来した大小様々な「問い」「違和感」「不思議」をつぶさに観察して、勉強して、試行錯誤することで、どうしたらもっと「良い感じ」になるかといった向上の道のりを歩み始めることができると思います。知っているつもりで終わらせることなく、そうした大小様々な問いをたずさえる姿勢は人生を豊かにすると信じています。そして自分の頭と手と身体を使って考えたことは絶対に自分の糧になるということも確信しています。経済的合理性では語り得ない豊かさがそこにはあるのです。

問いをもって仕事に向き合うと必然的に失敗をすることになります。これは当たり前のことで、私達も日々失敗ばかりしています。失敗すること自体は恥ずかしいことでも責められることでもありません。大切なのは上手に失敗することです。例えば、記録をちゃんととっておいたり、フィードバックを与え合ったり、勉強を重ねたりすることで、失敗を単なる失敗として終わらせずにより高みを目指すためのマイルストーンにすることを大切にしています。どんな経験からも教訓を見いだせないと成長するのは難しいですから。

「共有とコミュニケーション、チームへの貢献」
私達は小さいとはいえチームで仕事をしています。どんなに上手な選手がいようと、パスをうまく回せないチームは勝つことができません。得た知見や違和感や感動を、ちゃんとチーム全体へと滞りなく伝達できるような状態にしておきたいと思っています。それがひいてはチーム全体の利益にもなり、そこで活躍する個々人の満足にもつながると考えているからです。

また私達はなにかのスキルを教える先生ではありません。小さいですが、それでも一応は飲食店を営むプロフェッショナルです。ですのでここで働くひとにはプロとして誇りと自覚を持っていただきたいと思います。「教えてもらおう」という意識でいるとミスマッチが起きやすくなると思います。遊び心はいつだって持っていますが、真剣に取り組むこと、チームへ貢献することを求めます。必要に応じてもちろん適切な手順で教えることは行いますが、一方的な「教える」という行為は最小限にして、「唯一の正解」は存在しないことを認識し、相互にフィードバックしあうことを前提とした「ともに考える」という姿勢を大切にしたいと思います。

「食のプロセスと社会的・生物的循環、またはとても長いレシピ」

クリックひとつで物が安く買える時代にわざわざ半年の時間をかけて小麦や大豆をつくる私達。もうお分かりかもしれませんが、プロセスをとても大切にしています。私の父親は家でピザを作るために、まず庭にピザ窯を作るために、レンガを作ることから始めました。私もその血筋を受け継いでしまったのかもしれませんが、そういうプロセスを愛することがとても豊かな暮らしの一つの形なのではないかと思っています。例えば、我が家で人気の猪餃子を作る際には、まず近隣のおばあちゃんらの畑から出来損ないのカボチャや芋を集めてきます。それを細かく刻んで、米ぬかと混ぜて、山中の罠の周りに置いておいて、罠にかかった猪を仕留めて捌いてミンチにして、それを畑の野菜やにんにくとあわせて、育てた小麦粉で作った皮に入れて焼いて食べます。レシピを書こうと思うととても長くなってしまいます。レシピとは本来は食体験の再現性のために書かれるもののはずですが、でも本当は食の体験に再現性なんてもともとないはず。その各々の現場での身体と道具と素材とのアンサンブルで生み出されるはずで、そのときその時のライブ感を楽しもうと思っています。

ではなぜいきなり行っておばあちゃんらが気前よく畑の作物をくれるのかというと、普段からの関係性づくりを大切にしているからです。モノをあげたりもらったり、話をしたり聞いたりはしょっちゅうで、電話の設定からインターネットでのお買い物代行とあれこれしていく中で信頼が醸成されていくものです。私達がお店で出す野菜の大部分は島内でのいただきもので、それが可能なのは私達がコミュニティの一員としてこの地で仕事をしているからです。一度信頼が出来上がるとあとは話が早くて、庭先の草刈りがてらにヤギを貸してあげたり、野菜をもらったついでに猪出没情報を聞いてその猪をとったお礼に猪角煮を配り歩いたらまたそのお礼の野菜をもらったり、クズ野菜を鶏のために引き取ってそのお礼に卵をあげたりみたいな循環がぐるぐると回り続けています。そういう意味ではお店自体も一つのチームですし、そのチームはもう一つ大きなコミュニティというチームの一員でもあるという構造になっているということです。

報酬の考え方

このインターンシップの金銭面でのポイントは収入の最大化ではなく、支出の最小化にあります。個人的な買い物はもちろん別ですが、家賃や光熱費は当方が負担しますし、食費は場合によりますが最低限になるはずです(私達家族と食事をともにするときの負担は不要です)。基本的には私達の売上を還元する形で報酬をお支払いするので、時期によって報酬は大きく異なります。

2021年12月〜2022年2月は店舗は冬休みになり裏仕事がメインとなるため、金銭的報酬は少なくなります。店舗営業がなくてもベーシックインカムのような形で多少のお支払いはするので、マイナスになることはないと思います。

2022年3月〜11月は店舗営業が再開されます。店舗営業をするこの期間は私達の売上も大きくなる時期ですので、その分お支払いする報酬も大きくなります。

いずれにせよ、このインターンシップ制度においては金銭の授受の重要性は二次的なものです。形にならないもののやり取りこそを一番大切にしたいと考えています。

各コースの説明

長期コース
このインターンシップ制度の柱であり、私達としては一番おすすめのコースではあります。冬の閑散期から夏の繁忙期までを通して見ることができ、島暮らしを最もよく経験できるはずです。動物や植物の世話にかんしても長期間を通してやることで身につくことや考えることがあると思います。種をまいて終わりとか、誰かが世話していた野菜の収穫だけやるということがなくて、最初から最後までいろいろと体験することができます。様々なことを相談しながらやっていきたいと思っていますし、長く私達と時間を共有することになるので、私達夫婦の相棒的な存在として、他の助っ人たちのリーダー的な存在として活躍してもらうことを期待しています。

中期コース
当商会が最も忙しくなる瀬戸内国際芸術祭の期間が始まってから終わるまでのコースです。おおよその目安は2022年3,4月〜11月までです。期間中に店を回していく主軸としての活躍を期待しています。半年間の住み込みアルバイトというノリでしょうか。場合によっては芸術祭が中休みの間などに動植物のお世話や収穫作業をお願いすることがあるかもしれません。

短期コース
芸術祭は春会期、夏会期、秋会期とそれぞれ30-40日程度の合計およそ100日間開かれます。その春・夏・秋の各会期を担当するように働いていただければと思います。住み込みリゾートバイトのような感じでしょうか。基本的にカフェの調理・接客を担当していただくことになると思います。「本職があるけど1ヶ月ぐらいならなんとか休みが取れそう」みたいな方も大歓迎です。

休日の考え方

暮らしと仕事が不可分に一体化している私達夫婦には一般的な意味での「休日」というものはありません。お店が休みの日でも、それは店舗営業がないという意味であって、他の仕事に従事する日となります。とはいえ、休日は羽を伸ばしてリフレッシュしたり、新たな刺激を得たりするうえで大切なものだと思います。

私達夫婦の働き方を押し付ける気はないので、インターンシップ中は自分で自分の休日を作っていただくと良いと思います(店舗営業の忙しい日は除いて)。報酬は月額払いなので、「休日を多く設けたほうが得」のような考えをされる方はこのインターンシップは向かないと思います。

COVID-19に対する考え方

様々な立場や考え方があるでしょうからそれをできる限り尊重したいとは思います。ちなみに私達夫婦は両方とも2回のワクチン接種を済ませており、もし3回目の機会があれば迷わずにそれも打ちます。

福利厚生

個人事業のため基本的にはありません。お店に関連する活動の最中に負傷された場合などは保険が適用されます。

私達が考える、このインターンシップに向いている人

いささか特殊なインターンシップだと思いますので、万人に胸を張っておすすめできるものではありません。ただハマる人にはヒットするのではないかと思っています。

例えば、地方移住を考えている人。島に移住する必要はないでしょうし、移住はケースごとにかなり様相が異なるためどこまで参考になるかはわかりませんが、いわば一つのエクストリームな事例を体験できるのは得難い経験だと思います。移住後にどうやって暮らしを組み立てていくかという具体的なイメージが得られるといいなと思います。

または、お店を開業することを考えている人。私達と一緒に食へ向き合い、互いの技術や考えを切磋琢磨できれば最高だと思います。素材をいちから作るほどクリエイティブな仕事ってあるでしょうか。

ほかにも、なにかを学びたい人、手を動かして仕事をしたい人、種を植えてそれを収穫して料理することに喜びを感じられる人、人をもてなすのが好きな人、自分で問いや課題を見つけて打ち込める人、自分から働きかけることができる人、美味しいものが好きで情熱を傾けられる人、チームプレイヤー、知らないことを楽しめる人にはとても良い環境だと思います。

最初のうちは難しいかもしれませんが、ゆくゆくはレシピの改良や店内レイアウトの調整、畑の作付け計画なども一緒に考えられるようになれればと願っています。

「本気で取り組む」「成熟した大人」を求めています。自分のゴキゲンは自分で維持するというのも必要なスキルかもしれません。心身ともに健康であれば年齢はただの数字でしかないので関係ありませんのでその点は心配しないでください。

逆にオススメでない人

学びを共有したくない、未知のものと接したくない、コンフォートゾーンを脱したくない、自己開示したくない、子供が苦手、料理をしたくない、失敗するのが怖い、問いや課題を受動的に与えられたい、やることを自分で見つけたくない、ずっと家にこもっていたい、人との距離が近いと疲弊してしまう、などの傾向がある方はいささか難しいとは思います。

ではとても長くなってしまいましたが、美味しいものをともに作る戦友に巡り会えることを祈っております。もし心当たりがあったらその人にこのページのリンクを送ってあげてください。よろしくおねがいします。

ダモンテ祐子・海笑

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