「もっと普通にお金の話をするべきじゃない？」と常々思っている。お金は別に汚いとかキレイとかそういうものじゃないだろうし、実際お金が社会を動かしている部分が大きいのであれば、それについて勉強したり知ったり話し合ったりすることは結構大事なんじゃないだろうか。ちなみに私は「目的もなく貯め込んでも仕方ないから使うところではどんどん使おうぜ」というタイプ。ただお金に関しては自他共に認めるポンコツなので（私の家系を振り返ってみてもお金関係でこの人は大丈夫という人は見当たらないのは何故だろう）、しっかり者の妻にだいたい任せている。
ということで、今回は夫婦二人世界旅行のお金の話。
旅行中に使ったお金は水１本だろうがなんでも律儀にメモをしていた。意外とマメな性格なのかもしれない。旅行に出かける前にあれこれ調べていたけれどイマイチ予算の感覚が掴めなかったので、もしもこれから長期で海外に行ったりする予定のある人は参考にしてくれると嬉しい。その予定が無い人は、「こんなお金の使い方があるのねぇ」とでも思ってくれればOK。
基本データ
- 旅行者は30代前半の夫婦二人
- 旅行期間は2016年10月末から翌年6月末まで（夫は8月までだがほとんどファームステイで出費がなかったので今回は省略）
- ルールというかテーマは、各地の美味しいものを食べて、一都市に長く滞在し、「そこに暮らしていている」という感覚をもつこと。
- 行き先の決め方は基本的にノリ優先。ココは行きたい！といういくつかの場所（ミラノ、シチリア、バルセロナ、サンフランシスコ、ポートランド、ニューヨークぐらいかな）を事前に決めておいて、あとは他の行き先や滞在期間も含めてその場で決めていく。周遊チケットは買わずに、格安で融通のきくLCCを多用。
- 宿泊先はホテルを避けて基本的にAirBnBを利用。アメリカでは出費を抑えるために知人宅を利用する機会が多かった（アメリカのAirBnBは高すぎる）。
- 食事へのお金の掛け方は中の上ぐらいかな。節約は心がけていたが、外食は必然的に多くなるし、「コレは食べておかないと！」というものには惜しみなく使った。
- 海外旅行保険はクレジットカードに付帯しているものしか入っていないのでとくに支払っていない。この方法だと日本を出てから３ヶ月しか保険が適用されないので、私達は３ヶ月に一度ぐらいのペースで日本に一時帰国していた。
- 旅行中はファームステイを複数の箇所で経験することはしたものの、お金を稼ぐような行為は全然やっていない。貯金が凄まじいスピードで減っていくのを見るのは精神衛生上あんまりオススメしない。
はい、結論。合計 3,585,835円
うーん、やっぱりこうやって見ると高い。
カテゴリ別のグラフを見ると、移動費と外食がやはり相当の割合を占めていることが分かる。宿泊は知人宅を利用できた機会があったことが効いているのか前２者に比べると健闘している感じ。私物は服とか本とか。道具はお店のための皿とかカトラリーとか。まぁここら辺は仕方が無いと思う。旅の醍醐味のひとつ。
滞在した都市別のお金も公開しちゃう。だいたい一日１万円強という感じ。基本的な傾向としては長期で滞在すると一日あたりのお金は安くなり、短期しかいないのにアレコレ買い物をしてしまうと（サンフランシスコがそのパターン）おそろしく跳ね上がるというのは見て取れる。
あとイタリアの田舎とかだとやはり物価が安いので滞在していても財布が圧迫されない。一方アメリカの都会は物価がとても高い。ニューヨークの一日あたりの出費が約9000円なのは３週間の滞在中ほぼ毎日兄の自宅に泊まらせてもらっていたから。これがもしも毎日ホテルに泊まっていたら安くても二人で１日１万円ぐらいはプラスで払う必要があったと思う。仕事が忙しすぎて全然家に帰ってこないお兄ちゃんに感謝。
所感
358万円かー。確かに高いけど、こういうときは日本にそのまま住んでいたら発生した出費も計算すべきだと思う。ちょっと概算をだしてみる。
家賃5万+食費3万+水道光熱費2万+夫婦の携帯電話とネット1.5万+車維持費2万+雑費1.5万=１ヶ月の生活費15万円
月の生活費15万円×8ヶ月＝120万円。
ほ〜ら、ずいぶん印象が変わってきた。日本にそのままいても二人で120万円も払っていたのだ。358万円-120万円で、238万円が実際に旅行に出たことで余計に払ってしまった出費ということになる。二人でこれぐらいの出費なら私としては全然ＯＫだと思う。一人あたり約120万円。さらにそれを８ヶ月で割ると月々15万円。偶然ながら、日本での二人分の月々の生活費がちょうど世界旅行中の一人分の月々の出費ということになる。ね、結構手の届く感じが出てきたでしょ。
まぁ結局はどれだけお金を使うかよりも、どんな体験をしてそれを今後にどのように活かすかということに尽きるのだと思う。モノより思い出ってやつ。私達はこの旅行に出かけて本当に良かったと思っているし、機会があればまた色々なところに出かけたいと思っているぐらい満足している。次回は今回の旅で全然行けなかったアジアあたりをせめてみようかしら。